【どうやって作るの?】アスキーアートの云々
こんばんは!センゴクです。
先日2度目のアスキーアート制作を行いました。
元にしたのが個人の写真なので、一応こちらで張るのは控えておきますが、苦労もありつつ楽しかったので、これを機に少しアスキーアートの作り方などについて紹介してみたいと思います。
はじめに:ソフトで簡単に作れるんじゃないの?
よくある質問らしく、様々なAA関連の動画やサイトで触れられているのでここでも話をしておきますが、自動でAAを作ってくれるソフト自体はあります。
オートトレーサーと言われるもので、画像を張ってボタン一つ押すだけで張った画像をAA化してくれます。
ただリンク先や他のサイトでも書いてありますが、評判はあまりよくありません。
自分がAAを作るにあたって参考にした2007年の動画時点で「性能が悪く廃れてきている」と書かれていることから、その性能の程度が伺えます。
オートトレーサーを実際に使ってみる
とは言っても、やっぱりできることなら楽をしたい。
自分もオートトレーサーの存在を最近まで知らなかったので、性能を確かめる意味でも使ってみました。
う~ん、やはり評判通りといったところでしょうか。
しかし、まったく使えないというわけでもありません。
元の画像の線を簡略化した上で大きさ諸々を調整してソフトに張ると、
見れなくはないレベルになりましたね。
目や口には普段掲示板で見る「AAらしさ」はなく、とりあえず文字を置いただけという感じなので使えませんが、輪郭線は少しぼんやりしているものの調整すれば使えそうです。
実際にオートトレーサーを使ってからそこに修正を加えている方もいるらしく、僕も今回輪郭はオートトレーサーで作ったものを使いました。
作っている間は楽だなと思いながら使いましたが、手動で画像の線をトレースした上で調整、修正を加えているので、手間が省けているかどうかは微妙なところですね。
イラストや人物の顔には使いにくいですが、無機物や文字など直線的な物のAAと作りたいときには重宝するのかもしれません。
手打ちでの作り方
ソフトの力のみで作るのが難しいことがわかりました。
ではAAはどうやって作られているのでしょうか?
おそらくほとんどの人が(´д`)Editというソフトを使っていると思われます。
こちらは先ほどまで紹介していた自動で作るソフトとは違い、製作者自身が画像をなぞる様に文字を置いていきます。
画面右の空白に文字を書くと、左の画像の上に赤い文字で反映されるようになっています。
画像ではとりあえず紹介用にさっきオートトレーサーで作ったものをコピペしておきました。
こういった作業の繰り返しでAAは作られていくわけですね。
詳しく作り方を紹介してるサイトと動画があるので、こちらを見た方が理解しやすいと思います。
所々で使われている単語の響きが懐かしくていいですね。
ちなみに僕が直近でこのソフトを使ったときは、5,6時間かけて完成に至りました。
どこにどの文字を置くか長時間悩みながら作ったので、扱いに慣れていくと製作時間はぐんと短くなると思われます。
アスキーアートの難しいところ
ほとんどのAA初心者にとって最初の関門になるのは右下がりの線だと思います。
リンク先で詳しく紹介されていますが、少し抜粋すると
>右上がりのラインを書くときに「 / 」は非常によく使われる文字ですが、
これの逆に相当する文字が無いことがAA製作では非常に大きな難問を生み出しています。
(´д`)Editにはテンプレート機能があり、AAに使われやすい文字が文字が右に表示されているのですが、
見てみると左下がりの種類が多いのに対し、右下がりは\以外途中で切れていたり一見するだけで使いづらそうなものが多いですね。
右下下がりをどう誤魔化せるか、ここに僕のような初心者と職人と言われるような熟練者の違いが現れます。
もう一つ、今回僕自身作っていて苦労したところは目です。
先ほど見たように、オートトレーサーで作ったAAでは「AAらしい顔」にはならないので当然作り直すことになるのですが、実際に線で絵を描くのと同じように目の描写は難易度が高く感じられました。
少しずれるだけで、見たときに受ける印象がかなり変わってきます。
特に実在の人物の場合、イラストの目と比べパーツが小さいので、文字で表現するのはより難しくなります。
AAの表現
右下がりや小さいパーツを文字で表現することの難しさを解説してきました。
ではその問題をどうやって乗り越えればいいでしょうか?
リンク先に書かれていますが、
1.元絵を都合よく改変する
2.あえて書かないで補完を見る人に委ねる
事によって解決するみたいです。
アスキーアートに「アート」が含まれている所以はここら辺にあるんじゃないかと僕は思います。
正直リンク先の記事が興味深くとても面白い内容となっているので、ここで何を書いても蛇足になりそうです。
ぜひ一度ご覧になってみてください。
AAの見どころ
AAのどこが難しいか紹介したところで、実際に有名なAAを見ていきましょう。
こちらは円のAAです。
昔掲示板で聞いた話で明確なソースは見つからなかったのですが、これはその界隈で有名な方が作られたそうです。
そう聞くと何の変哲もなさそうなこのAAがとても凄いものに見えてきませんか?
「右下がりに違和感がない...」「確かにつなぎ目がきれいだな...」
特に笑いどころがあるようなAAではありませんが、ずっと見つめてしまいそうになります。
次は偉人AAから3枚
元になった肖像画などには、髪や目、鼻など細かいパーツが多いですがうまく再現されています。
なんと言っても1番凄いのは、これだけの細かいパーツを少ない文字数で表現していることです。
人物のAAは小さいパーツの表現が難しいため、作るAAが小さければ小さいほど難易度は上がるのですが、これらのAAは必要最小限の文字数で的確に特徴を捉えられています。
目や口を見るとわかりやすいでしょうか。記号化が上手くできていて、思わず「いい仕事してますねぇ」とうなりたくなります。
単にネタとしての面白さだけでAAを評価してきた方も多いと思いますが、こうやって見方を変えてみると改めて有名なAAのクオリティの高さがわかりますね。
次にネットの海でAAを見るとき、皆さんの楽しみ方は少し変わっているかもしれません。
AAに著作権はある?
少し話は変わりますが、掲示板でコピペされるのが当然となっているAAに、果たして著作権はあるのでしょうか?
調べてみます。
こちらのサイトでは「AA自体の著作権よりも、元になったキャラクターの著作権に注意するべき」とされています。
言われてみるとコピペが横行しているAAの作者だというのを証明するのは厳しいもので、権利を主張するのは難しいように思われます。
AAの元となったキャラクターの著作権の方が問題になりそうですね。
project-the-tower2.hatenadiary.org
こちらは他の方のブログですが、よく考察がなされています。
この方はAAを単純な絵として扱った上で、「キャラクターのAAは同人誌などと同じくグレーな物」と考えているようです。
とはいってもAAが営利目的で使用されること自体少なく、訴訟を起こされた事例もないようなので結論としては「気にせず使っていい」かと思います。
最後に
AA文化はここ数年で一気に廃れつつあります。
昔は掲示板への書き込みはパソコンから行うのが主流だったため、AAのコピーペーストが容易でしたが、スマホが普及するにつれ掲示板への書き込みもスマートフォンから行われることが多くなり、以前よりAAを張り付ける為の手間が増えてしまいました。
それによってだんだん掲示板サイトではAAが見られなくなってきています。
個人的な趣向として、幼いころから馴染みがあるAAやドット絵などが好きで、今でも好んで鑑賞しています。
ドット絵は下火になりつつあったものの、近頃また盛り上がってきています。
AAもドット絵の勢いに続き、これからまた盛り上がりを見せてくれることを楽しみにしています。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
終
制作・著作
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