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【悪魔的映画】カイジ〜ファイナルゲーム〜【2時間20分地下行き】

 

 

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あらすじ

______2020年、国を挙げて盛大に開かれた東京オリンピックの終了を機に、この国の景気は恐ろしい速さで失速していった。

今この国は、金を持つ強者だけが生き残り、金のない弱者は簡単に踏みつぶされ、身を寄せ合うことで何とか今を生きていた…。

自堕落な生活を送っていたカイジは、派遣会社からクズと罵られ、薄っぺらい給料袋を手渡される。憤りを感じながらも一缶千円に値上がりしたビールを買うかどうか迷っていた。

そんなとき、カイジの前に大槻が現れ、一攫千金のチャンスの話を持ち掛ける。*1

 

 

 

(以下ネタバレあり)

 

 

地上で働いていたカイジだが、景気が悪化した日本の労働環境は、かつて働いていた地下のそれと大差ないものになっていた。

そんなカイジのところに班長大槻がギャンブルの話を持ちかけてくる。

 

 

GAME 1バベルの塔

金を持て余した大金持ちの老人が主催する「若者救済イベント」。街中のビルの屋上にデカい棒が立てられ、てっぺんに貼りつけられたカードを奪い合う。カードの表は“人生逆転カード”と呼ばれ、打ち込んだだけのお金が獲得できる電卓となっている。その上限額は9億9999万円。一方、裏面は人生を変える極秘情報が得られる“魔法のキー”。その詳細は誰も知らない……

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公式サイトより

 

 

 

 

 

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福男選び

 

 

 

カイジ班長に対して賞金の五割を渡すことを条件に、軍資金の世話をさせたり、当日の情報について聞きだし勝負に臨む。

結果カイジバベルの塔に勝利し、カードを手に入れることに成功した。

 

しかし、カイジはカード表を選ぶことによって得られる大金ではなく、裏面の極秘情報を知ることを選択する。

これをきっかけとして今回の物語が展開されていく

 

 

 

 

ちなみに、カイジがカード裏面を選択したせいで班長は報酬五割どころか一銭も手にすることができなかったが、この後班長が一切出てくることはない。

名前すら出てこなくなるので、金の催促の話も特になかったんだろう。

 

結局班長カイジに軍資金と情報を渡しただけである。

 

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その後情報を手にある大きな館へと向かったカイジ

そこには一人の少女(ヒロイン)と、東郷という資産家の老人、その秘書の男の3人がいた。

 

で、なんやかんやあって悪役として毎度おなじみの帝愛グループのNo.2、黒崎を倒すために東郷らと協力し人間秤というギャンブルをすることに

 

 

GAME 2最後の審判~人間秤~

帝愛アイランドで開催されている中で最も過酷なギャンブル。信頼、名声、金、勝つものが全てを得る。負ければそのすべてを失う。マッチメイクされた敵対する2名が全財産を金塊に換え、天秤となっている秤の上に乗ってその重さを競い合う究極の総力戦ギャンブル。「Family」「Friend」「Fixer」「Fan」の4つに分類され、それぞれのステージの支援者が勝負のカギ。ひとりは破滅。ひとりは資産を倍にすることができる……

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このゲームはあらかじめの工作が重要で、カイジ達は大金を持っている東郷の友達(Friend)や港区の土地を持つ東郷の弟(Family)に声をかけたり、かつて東郷が手放した名画を探したりした。

 

 

そして勝負当日。

 

 

 

 

友達「美術品持ってきたぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

 

カイジら「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

 

黒崎松「その美術品なんか登録されてないみたいだから価値ないぞ。」

 

 

 

 

カイジら「でも次の友達は有名企業の社長だあああああああああああ!!!」

 

友達2「寝返るわ」

 

黒崎松「工作しといたぞ。」

 

 

 

 

弟「港区の土地(地価50億)の権利書持ってきたぞおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

 

カイジら「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

 

黒崎松「港区にゴミ焼却所できるらしくて土地の価値暴落したみたいだぞ。」

 

 

 

 

 

ゲーム開始当初、個人の資産額で勝っていた東郷が黒崎の工作により敗勢に

 

ここまでで結構時間を食っているが、カイジはほとんど狂言回しになっていて映画カイジの魅力であるゲームの中での駆け引きや心理戦の要素がかなり少なく、この時点でシリーズ1,2と比べると少し退屈に感じてしまう。

 

で、結局あてにしてた知り合いはあまり役に立たないままファミリー・フィクサー・フレンドのステージが終了し、残るステージはファンのみという状況まで追い込まれてしまう。

 

 

ファンというのはその時会場に来ていた観客のことで、ファン達はどちらか一方に金を賭けることができる。

賭けた金は倍になって帰ってくるので当然勝ちそうな方にベットする。そのため、この時点で負けているカイジ達の勝利は絶望的であった。

 

 

黙って見ているだけでは負けてしまうので、ここでカイジ達が動くことになるが...

 

 

 

 

 

〜回想〜

カイジ『万が一の時の為に、俺に10億渡しておいてくれないか?』

会長『何をするんだ?』

カイジ『勝負の時にどうしても金が足りなくなったときはその金をギャンブルで増やすんだ。その為に俺を呼んだんだろ?』

 

 

 

 

 

〜当日〜

カイジ「ギャンブル行くぞおおおおおおおおお!!!」

 

黒崎松「ダメです」

 

カイジ「な゛ん゛で゛ど゛こ゛も゛閉゛ま゛っ゛て゛る゛ん゛だ゛よ゛!゛!゛!゛」

 

 

ギャンブルで金を作る計画がバレてギャンブルの営業が次々に終了

うーんこの

 

 

帝愛が運営しているんだから少し考えればこうなることは予測できそうなものだが... 

しかもこの慌てようだとどのギャンブルが勝ちやすいか、どうやったら稼げるかなど事前に調べていなかった可能性も考えられる。

 

 

この勝負、運否天賦っ...!

 

 

 

 

 

 

仕方ないので唯一営業していたドリームジャンプというギャンブルへ

 

 

 

GAME 3ドリームジャンプ

一発逆転の“死のギャンブル”。参加者は全員自殺志願者。10人中9人が死ぬ。バンジージャンプのように体にロープをくくりつけ、飛ぶだけ。生き残れるのは、たった1本しかない繋がれたロープを引き当てたものだけ。夢を追ってジャンプした者の中から一人だけが大金を得る……

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基本的にはただの運ゲーだが、何らかの形であらかじめ答えを知ることができれば生き残ることが可能になる。

 

ここで唐突に出てきた遠藤の助言により、「答えとなる番号はギャンブルの最中に操作される事」、「操作されなければ前回の番号のまま設定されている事」を知ったカイジ達は、東郷の秘書に操作の妨害を、ヒロインに前回の数字を調べてくることを頼みドリームジャンプの壇上へ

 

会場の裏では黒服たちが前回の正解である"9"から変えられなくなったことに動揺しつつも、「カイジが負けてもカイジが勝って黒崎が失脚しても悪くない。」と考え、前回の番号の9のままゲームを実行することに。

 

 

 

 

あとはヒロインが駆けつけて数字を教えてくれるのを待つばかりとなったところにヒロインが満を持して到着

 

 

 

 

ヒロイン「カイジ!!!」←ここまでは聞こえてる

 

カイジ(やっと来たか...!)

 

ヒロイン(モゴモゴ...)←唐突に声が聞こえなくなる

 

カイジ「えっ?」

 

ヒロイン(モゴモゴ...)←まだ声の届きそうな距離にいる

 

カイジ(...?)

 

 

 

 

 

突発性難聴か?

ヒロインはもっと声張れ

 

結局ヒロインが黒服達に捕まり退場

 

 

 

 

カイジ(口が"ウー"の形してたな...恐らく9か10だ...わかんないけど10で行くか!w)←マジかよお前

 

 

マジかよお前

 

 

 

そんなこんなで一度は間違えかけたもののヒロインのハンドサインにより答えが9だと気付けた声が聞こえない距離にいるのに指の形は判別できるのかよカイジは、このギャンブルに勝利し人間秤の会場に戻る。

 

人間秤の会場にたどり着き、ギャンブルで増やしてきた金を積んだものの、それでもまだ黒崎の額には届かなかった。

 

 

 

もうダメかと思われたその時、

 

 

 

そこには坂崎のおっちゃんの姿が

 

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いい笑顔

 

ちなみに事前に呼んでおいたとかそういう回想は一切ない。

なんでお前ここにいたんだよ。

 

坂崎の手にはコンビニの一番小さいレジ袋ぐらいの袋にそれなりの量の金貨が入っていたが、まだこれでは届かなさそうに思えた。

やはり他のファン達を動かさなければ勝てないようだ。

 

 

 

 

 

カイジ(バベルの塔の優勝者)「流れはこっちだ!俺らにベットしろ!」

 

ファンたち聴衆「...」

 

 

 

黒崎(帝愛のNo.2)「こっちにかければ社員にしてやるぞ!」

 

ファン「...」

 

 

 

 

坂崎のおっさん(今さっき来た素性不明のおっさん)「あんたらもカイジくんに賭けんかい」

 

ファン「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」

 

 

 

 

もうね、アホかと。バカかと。

 

ファン達によって大量の硬貨が投げ込まれ、勝負がわからなくなったところで最終結果発表。

 

 

どちらが勝つのか、緊張感の中揺れる秤...

 

 ドキドキ...

 

 

 

 

 

 

が、ダメ...!

僅か及ばず黒崎が勝ったっ...!

 

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カチッ(時計の音)

 

 

 

ゴロゴロ...

 

 

 

 

 

ん?

 

 

 

 

 

 

 

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チャリン...

 

 

 

 

部屋に掛けられていた時計の分針にコインが引っ掛かっていたのだ!!!!!!!!

 

16分になったことでコインが落ち、それが運よく東郷の秤へ!!!!!!!!!!

 

 

 

うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

が...!

 

 

あと少しというところでまたも届かずっ...!

 

 

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カチッ(時計の音)

 

 

 

 

ゴロゴロ...

 

 

 

 

 

 

ん?

 

 

 

 

 

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まだ引っ掛かっていたコインが!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

チャリン...

 

 

 

 

グラグラ(秤が動く音)

 

 

 

 

カイジ「勝ったぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

みんな「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

テ~テレレ~♪(壮大なBGM)

 

 

 

 

 

 

メダルゲームかな

 

この時俺の隣のお姉さんが笑った

前の男子高校生も笑った

俺も笑った

 

 

GAME 4ゴールドジャンケン

影の総理と呼ばれる首相主席秘書官・高倉が得意にしている接待ゲーム。3回勝負のジャンケンで、3回のうち1回は手のひらサイズの純金を握って出すことがルール。つまり、1回は必ずグーを出さなければならない。金を握ったグーで勝った場合は、その金をボーナスとして得ることができる……

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黒崎をぶっ飛ばしたカイジ達は今回の黒幕である政治家・高倉との勝負に挑む。

敵の高倉はこのゴールドジャンケンにおいて負けなしの強さを誇っていたのだが、高倉がこのギャンブルを得意としていたのにはある隠された秘密があった...

 

いかにも怪しげなこの金がこの勝負のカギとなるのだが、皆さんはおわかりだろうか?

 

 

 

 

この純金、

 

 

 

 

 

2キロもあるため、相手がじゃんけんの時に握ってるか握ってないか高倉はなんとなくわかるのである。

 

 

 

 

小学生の頃友達とコインでやっていたのを思い出しました。

童心を思い出させる良い映画ですね。

 

結局このギャンブルにも勝った。

高倉の敗因は、「グーを出した後にまたグーを出してくるとは思わなかった」せい。

 

映画冒頭で3回ともグーを出してきた男に高倉は勝っていた気がするが、多分記憶違いだろう。

 

 

 

カイジ達は無事黒幕・高倉を倒してハッピーエンド 

 

 

港区の地価を下げられた弟はどうなったのか?

東郷を裏切って黒崎についた知人はどうなったのか?

 

誰も知る由はない

 

 

 

最後にギャンブルで得た金を仲間でわけあい、漫画版カイジでビールを飲む際の有名なセリフをセルフパロディして終了

 

カイジ「キンキンに冷えてやがるっ...!悪魔的だっ...!」

 

 

 

 

悪魔的なのはこの映画の脚本だよ

 

 

 

 

 

最後に

散々ネタバレしておいて今更感があるけど、まぁなんだかんだで面白かったし観たい人は観ておいていいと思う。友達とかと観に行けば相当楽しめるはず。

少なくともカイジVR~絶望の鉄骨渡り~(¥1,980)を買うよりは有意義でした。

 

全体的に批判的な内容が多くなってしまいましたが、僕はカイジ含め福本作品の大ファンです。

今後の漫画・カイジの御隆盛と、福本伸行氏の益々のご活躍をお祈りし、これをもって結びとさせていただきます。許してください。

 

kaiji-final-game.jp

 

 

 

*1:カイジ ファイナルゲーム公式https://kaiji-final-game.jp/より引用。以下に使用されている画像、赤枠内の文字についても同様。